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  Further Adventures of Jimmy and Wes

 

Full Album    

ジミー・スミス(org)とウェス・モンゴメリー(el-g)という二大スターの競演、ということで「ダイナミック・デュオ」につづいて発表された作品。「新たなる冒険」という邦題でリリースされたが、もともとが多忙な2人のスケジュールに合わせるなど、録音は前作の3日のうち2日(1966年9月21,28日)、と同じで、参加ミュージシャンも変わらない。LPでは6曲で、ブラス・セクションの入った曲は1曲のみだったが、CD化されて最後にもう1曲ブラス入りの曲が追加された。ただ、前作には初めからブラス・オーケストラを5曲中3曲も入れた豪華な楽しさがあったのに比べると、曲の選び方も、グラディ・テイト(ds)とのトリオの曲が2曲・percを加えたカルテットの曲が3曲と編成も違う。突然「ロード・ソング」が始まったりと、雰囲気も、スリリングな2人のインタープレイまずありき、と違う。また2人が一発録りにいかに強いか、という証拠でもある。このあたりは、もともとから、アレンジャーのオリバー・ネルソンと、プロデューサーのクリード・テイラーの狙いだったのかもしれない。M1の「キング・オブ・ザ・ロード」はジミーのテーマにつづくウェスの掛け合いは、ジミーが暗く、ウェスが明るいのが印象的だ。

1 King Of The Road
2 Maybe September
3 OGD (AKA Road Song)
4 Call Me
5 Milestones
6 Mellow Mood
7 'Round Midnight

Jimmy Smith (org)
Wes Montgomery (g)
Jimmy Maxwell (tp)
Joe Newman (tp)
Ernie Royal (tp)
Clark Terry (tp,flh)
Jimmy Cleveland (tb)
Dick Hixson (tb)
Quentin Jackson (tb)
Melba Liston (tb)
Jerry Dodgion (cl,fl,as)
Jerome Richardson (fl,cl)
Phil Woods (cl,as)

Bob Ashton (cl,fl,ts)
Danny Bank (bs,fl,bass-cl)
Richard Davis (b)
Grady Tate (ds)
Ray Barretto (per)
Oliver Nelson (arr,cond)

Jimmy Smith (org)
Wes Montgomery (g)
Grady Tate (ds)
Ray Barretto (per)

 

Recorded 1966.09

M2の「メイビー・セプテンバー」は、教会音楽を思わせるジミーのオルガン演奏がまず異色で、ウェスがブルージーにあとを受ける。とにかくこれほど静かなジミーの演奏には驚く。M3の「OGD」はウェスの書いた「ロード・ソング」の原曲で、左チャンネルからレイ・バレット(conga ds)も加わり、驚きと喜びとでじっとしていられなくなるカルテット演奏だ。ウェスのシングル・トーン〜オクターブ・ソロが長く、ついでジミーが人が変わったように高音のオルガンの早弾きを聴かせる。ウェスのテーマに戻り、堂々と終わる。M4の「コール・ミー」もカルテットで、ラテン調リズムの有名なポップスだが、ウェス→ジミーと転調なしにアドリブで聴かせるところに特徴がある。M5の「マイルストーンズ」はまずブラスが盛り上げ、リチャード・デイヴィス(ac-b)に支えられ、ウェス〜ジミーとソロがつながれ、ところどころに有名なあのブラスのフレーズが入る。ちょっと変わった選曲だ。M6の「メロウ・ムード」はジミーの書いた曲で、再びカルテットに戻り、まずウェスが長いソロをとり、ついでジミーのソロもシングル・ノート〜マルチ・ノートへと盛り上がっていく。徐々にこのブルースも冷えてゆき、2人のユニゾンで締めくくられる。M7の「ラウンド・ミッドナイト」はM5と同じ編成で、まず荘厳なブラスのイントロが入り、すぐにウェスのテーマ〜ソロがシングル・トーンで奏でられる。ついでジミーのソロ、ブラスの特にtpの絶叫、ウェス、ジミーとソロが進み、最後はブラスが壮大に歌い上げて終わる。これはM2の教会音楽を彷彿とさせ、呼応する「祈り」のようなものを私はつい感じてしまう。やはり前作「ダイナミック・デュオ」とは好対照な作品だ。

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