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  Sonny Stitt, Bud Powell, J.J. Johnson

1949年の Bud Powell は、Prestige「Stitt, Powell, J.J.」、Verve「Jazz Giant」、Blue Note「The Amazing Bud Powell Vol.1 & 2」と立て続けに傑作を送り出しています。
このアルバムでは、特に [1] から [9] までの Sonny Stitt(ts)、Bud Powell(p)、Curly Russell(b)、Max Roach(ds) のカルテットによる演奏が、トリオ以外で Powell を聴きたい、心が躍るような Bebop を聴きたい、という方にお薦め。Sonny Stitt の、低音を響かせ、スピードに乗り、豊かさ溢れ、高揚感に充ちたテナーが、非常に良いです。
Sonny Stittのハード・バップ初期におけるリーダー作で、J. J. Johnson とBud Powellとをゲストに迎えている。今聴くとちょっと古めの演奏に聞こえるが、この辺りがハード・バップの萌芽というか、基本とも言えるスタイルです。後の多くの演奏が、この盤の演奏を手本にしているという油井さんの指摘は間違っていない。Max Roachのドラムスも、教科書のような隙が無い素晴らしさです

 

1 All God's Chillun Got Rhythm
2 Sonny Side
3 Bud' s Blues
4 Sunset
5 Fine and Dandy (Tk 1)
6 Fine and Dandy (Tk 2)
7 Strike up the Band
8 I Want to Be Happy
9 Takin' a Chance on Love
10 Afternoon in Paris (Tk 2)
11 Elora (Tk 2)
12 Teapot (Tk 2)
13 Blue Mode (Tk 1)
14 Blue Mode (Tk 2)
15 Afetrnoon in Paris (Tk 1)
16 Elora (Tk 1)
17 Teapot (Tk 1)

Sonny Stitt ts
J. J. Johnson tb
Bud Powell, John Lewis p
Curly Russell, Nelson Boyd b
Max Roach ds


Recorded in 1949 - 1950

ところで、このアルバムを知ったのは、ピアニスト守安祥太郎のアルバム「幻のモカンボ・セッション ’54」のライナー・ノーツで、皆でこのアルバムを目標に演奏した、みたいなことが書いてあったことがきっかけでした。「幻のモカンボ・セッション ’54」、はっきり言って最高です。名曲につぐ名曲、日の出の勢いの Bebop 演奏がジャンジャンと続き、聴いていると余りの幸福感で気を失いそうになるほど物凄いアルバム。こちらも必聴です!
ソニー・スティットの初期の傑作です、このアルバムではスティットはテナーサックスを吹いていますが、このテナーが素晴らしく、ハードドライビングと言う言葉がピッタリするような、スイング感あふれるテナーです、特に、バド・パウエルとのセッションがすごくパウエルとしても、屈指の名演だと思います、J・J・ジョンソンとのセッションも昔から名演として有名ですが、それすらも霞んでしまうような演奏です。


一音の狂いもなく、もの凄いスピードでピアノを弾きまくるバド・パウエル。彼のベスト・プレイと言う人も多い。その音はとても重くシリアスで、どこか他人を寄せ付けないような超然さをも兼ね備えいている。そのパウエルを何もなかったかのように悠然と受け止め、堂々と優雅にヒューマンタッチなテナーを吹くソニー・スティット。正に唯我独尊の境地にいるかのよう。
ここでのパウエルのプレイを神がかっていると表現するなら、スティットのプレイは神々しいと言える。まるであのパウエルが、お釈迦様の手の中で暴れる孫悟空のようにすら感じられる。ソニー・スティットって何というスケールの大きなジャズ・プレーヤーなんだろう。彼のアルトはダイナミックで軽やかだが、テナーはまるで大河のように淀みなく流れ、ドラマチックで男気のあるフレーズを奏でる。アルバム前半は、スティットとパウエルの息づまる攻防。後半はジョン・ルイスがパウエルに替わって、ピアノの椅子に座る。J.J.ジョンソンの渋いトロンボーンも加わり、一転してまどろみの世界へ。ここでも主役スティットのテナーはブルージーに冴えまくっている。マックス・ローチとカーリー・ラッセルのリズム隊にも、全編を通し、一点の汚点もない。もし完璧なジャズ・アルバムがあるとしたら、私にとっては正にこれがそれだ。まるで天上人達が奏でているような音楽。とてもこの世のものとは思えない。

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