Edmonton Festival 76

Full Album   

1977年春、'アルト・サックスの詩人'ことポール・デスモンドは52年の生涯を閉じました。このアルバムは他界の1年前、カナダのエドモントン・ジャズ祭に出演したときのレコーディングで、今回が世界初登場。エド・ビッカート等、晩年のデスモンドが好んで共演したメンバーとの、通称カナディアン・カルテットによるパフォーマンスが60分以上にわたって収められています。このカルテットの演奏はホライズン盤「Live」(ジャズ・クラブでの録音)などで聴くこともできますが、エドモントン・ジャズ祭における彼らは、何かにとりつかれたような緊張感あふれる演奏を繰り広げており、ことさら感動的です。現時点では、これがデスモンドのラスト・リーダー作になります。音質も良好です。

１．Just Squeeze Me
２．Darn That Dream
３．Wave
４．Someday My Prince Will Come
５．Wendy
６．Take Five

Paul Desmond (as)
Ed Bickert (g)
Don Thompson (b)
Jerry Fuller (ds)

Recorded 1976.04

ポール・デスモンドがカナダのエドモントンで '76/4/15 に録音したライブ音源です。エド・ビッカート(g)，ドン・トンプソン(b)，ジェリー・フラー(ds)と、おなじみのカナダのトリオとの演奏で、ポール・デスモンドの最晩年の録音です。付録のブックレットによれば、この後、チェット・ベイカーのスタジオ録音に参加したのを最後に、残念ながら'77/5/30 に亡くなっています。最期に、「あのカナダのミュージシャンともう一度演奏したい」と言い残したと伝えられています。

同じメンバーでの、カナダのトロントでのライブ録音は「The Paul Desmond Quartet Live」としてすでに発売されていますが、このアルバムは更にその１年後の収録になります。メンバーの息もぴったりで、録音も良く、演奏は「素晴らしい」の一語に尽きます。やはり最後はデスモンドらしく「Take Five」で締めています。