Oscar Peterson Plays Count Basie

根っからの陽性で、とかくジャズに必要な陰の部分がない、などと馬鹿にされがちなピーターソンですが、気持ちの良いジャズ系のイージーリスニングととらえれば良い仕事を一杯しています。この一枚も、そういう意味でお勧めな一枚。ピーターソンバンドが、仲の良いカウントベイシーの名曲をカバー。ベイシーも根っからの陽性ですので、キャラはよく合います。ベイシーの訥々としたピアノとはまた異なるピーターソンの滑るようなピアノタッチですが、（ピーターソンとしてはベイシー的に弾こうとする感じもあるのですが…）なかなかブルージ−なタッチでもあり、ジャズっぽさの点では申し分有りません。もちろんジャズ的「陰」は無いのですが… ベイシーも何も知らない方が白紙で聴いても、1曲目のギター早弾きテク満載の少々スピーディな曲を除けば、他はとても取っつきやすいジャズの一枚と思います。（勿論、この1曲目もジャズな人には当たり前の曲ですが。） うっとうしい梅雨時期にスカッとする聴き流しの一枚としてお勧めです。

1. Lester Leaps In
2. Easy Does It
3. 9:20 Special
4. Blues For Basie
5. Blue And Sentimental
6. Jumpin' At The Woodside
7. Topsy
8. Broadway
9. Jive At Five
10. One O'Clock Jump

Oscar Peterson (p)
Herb Ellis (g)
Ray Brown (b)
Buddy Rich (ds)

Recorded 1955.12