個人的には約20年前に国内中古盤を入手して聴いて以来、お気に入り盤であるが何故か再発されることが極端に少ない。 理由は「モダンジャズ偏重」のわが国ではホーキンズの評価が著しく低いのと、ジャケと曲が地味すぎることが挙げられるが、これは名盤である。ホーキンズもミルトもこの時期にとても良い録音を残しているが、本作も例外ではない。それと意外なことに、本作をじっくり聴くとミルトがホーキンズの影響を強く受けていることがよく分かる。 ケニー・バレルも激シブの好演。難をいえばトミー・フラナガンが参加しないほうが、よりスッキリとした形になったのではないかと思う。RHINOも相変わらず良い仕事をしている。厚紙ジャケは高級感溢れるものだし、ヴィニールは180gの重量盤。音質もCDのようなメリハリはないが、アナログらしく柔らかめだが、シンバルやベースもキチンと自己主張するコクのある音。値段も手ごろ。プレスミスもほとんどなくて、良好再発です。ミルトとホークのファンは今のうち買っておきましょう。
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