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  Bags Meets Wes !

 

 

Full Album   

ファンキー・ジャズにも色々ある。コッテコテの「どファンキー」もあれば、そこはかとなく香る「お洒落なファンキー」もある。とにかく、ファンキー・ジャズは聴いていて、居抜きで楽しい。このファンキー・ジャズは「洒落たファンキー」。それも、とびきり「お洒落で粋な」ファンキー・ジャズである。そのアルバムは『Bags Meets Wes』。1961年12月の録音。パーソネルは、Milt Jackson(vib) Wes Montgomery(g) Wynton Kelly(p) Sam Jones(b) Philly Joe Jones(ds)。アルバム・タイトルの「Bags」とは、ヴァイブのミルト・ジャクソンの愛称。「Wes」とは、もちろん、ギターのウエス・モンゴメリーのこと。冒頭の「S.K.J.」。ミルトとウエスの、ブルージーで疾走感のあるユニゾンのテーマ演奏を聴くだけで、このアルバムの内容が約束されたようなもの。絵に描いたような「ファンキー」。ファンキー・ジャズって、テーマ演奏がキャッチャーで格好良い演奏が多い。この「S.K.J.」も例外では無い。ミディアム・テンポのブルージーなブルース。とにかく、ミルトとウエスが格好良い。バラードの「Stairway to the Stars」などは、思わず溜息が出るほど美しい。そこはかと底に漂う、芳しきファンキーな香り。ウエスの情感溢れるソロ、ファンキーっぽさをグッと押さえた、インテリジェンス溢れる、輝くようなミルトのヴァイブ。

1. S.K.J.
2. Stablemates
3. Stairway To The Stars (take 3)
4. Blue Roz
5. Sam Sack
6. Jingles (take 9)

7. Delilah (take 4)

8. Stairway To The Stars (take 2)
9. Jingles (take 8)
10. Delilah (take 3)

Milt Jackson(vib)
Wes Montgomery(g)
Wynton Kelly(p)
Sam Jones(b)
Philly Joe Jones(ds)

 

Recorded 1961.12

全編に渡って、ウエスのギターは凄い。音が太い。そして、驚異のオクターブ奏法。加えて、息をのむような疾走感。音が太い分だけ、ウエスのギターはフレーズをクッキリと浮き立たせる。オクターブ奏法は、ゴスペルのような、ファンキーで印象的なコーラスを供給する。様々な表情を見せる、変幻自在なウエスのギター。変幻自在で色彩豊かなウエスのギターと対象的なミルトのヴァイブ。単音でコロコロと転がる様な、それでいてメリハリの効いたヴァイブが印象的。ウエスのギターがファンキーな分、ミルトのヴァイブはソロの時より、ファンキーさを押さえている。このグッと押さえたファンキーさが実に良いのだ。Wynton Kelly(p) Sam Jones(b) Philly Joe Jones(ds)のピアノ・トリオが、これまた、ウエスとミルトの「洒落たファンキーさ」を引き立てる。ウィントン・ケリーの翳りを持った健康優良児的なピアノが、実に良いアシストとなっている。収録されたどの曲も出来が良い。CDになって、別テイクも収録されていて、同じ曲を2度聴くはめになるものもあるが、全く気にならない。追加収録された別テイクの出来も良いのだ。本テイクと比べても遜色ない良い出来だ。こういう別テイクの追加収録なら、まあ許されるかな(笑)。良いアルバムです。ジャズ者初心者の方にも、これはお勧め。ファンキー・ジャズって、キャッチャーで聴き易くて格好良い。この『Bags Meets Wes』も例に漏れず、キャッチャーで聴き易くて格好良い。長年聴き続けていて、もう永遠の愛聴盤の一枚です
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