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  Ain't But a Few of Us Left

 

Full Album 

1981年の録音。ジャズ・ジャイアントたちは同じことをずっとやっているようで、どこかで工夫を仕掛けて高いレベルの演奏にしている。やはり名人、なのでしょうね。買う時に心配した「大味」感は全くなく、「Stuffy」も楽しめて満足しました。この手の作品、膨大にありますが、まだまだ手を出してしまいそうです・・・・・。
この作品、買う時に少々迷いました。オリジナル・ジャケットが改悪されていること(まあ、オリジナルもミルトの顔のアップであまり変わりませんが・・)、もう一つ、メンバーが「超豪華」ゆえに、大味なセッションになっているのでは?という不安があったのです。ジャケットをひっくり返し、曲目を見て買うことにしました。コールマン・ホーキンス(ts)作曲の「Stuffy」が入っていたからです。「三つ子の魂百まで」と言いますが、ジャズ初心者の心も恐い。まだジャズを聴き始めて間もないころ、FMジャズ番組でコールマン・ホーキンス自身が演奏するこの曲が流れてきて、私はノック・アウトされました。そのスイングの力強いこと!よく分からないながらも、バンドに強烈なパワーが宿っていることを感じ、「何なんだこれは・・・・」と耳をダンボにして聴き入りました。その思い出の曲をジャズ・ジャイアントが演奏する。それだけで「買い」ではありませんか。

1. Ain't But A Few Of Us Left
2. Stuffy
3. A Time For Love
4. Body And Soul
5. If I Should Lose You
6. What Am I Here For

Milt Jackson (vib)
Oscar Peterson (p)
Ray Brown (b)
Grady Tate (ds)

Recorded 1981.11

AStuffyとにかくこれは楽しい曲。冒頭、その楽しい雰囲気を生かすかのようにピアノとバイブラフォンがユニゾンでメロディーを演奏。ミルトのソロはノリノリで後半になればなるほど力強くなっていきます。続くピーターソンのソロもスピード感たっぷりで快調なのですが、最後の聴きどころはレイ・ブラウン。なぜこれほど力強く、スイング感を保ちながらメロディックなソロが弾けるのか。弦がビンビンはねるかのような音に圧倒されます。全体的にコールマン・ホーキンスの演奏のように「踊る阿呆」的な乱暴さはありませんが、名人たちならではの快演となっています。
CBody and Soulレイ・ブラウンの重いベースでイントロが始まる、意外な展開。その後、バイブが入ってようやくメロディーが始まるのですが、このオリジナルな解釈、なかなか印象的です。メロディーがミドル・テンポなので、普通ならこのペースで進むところでしょうが、ミルトのソロに入るとスイング感あふれる演奏へ突入。ピーターソンに至っては超速のフレーズを連打し、「あれれ、いつの間にかノセられちゃった・・・・」という気分になります。彼らのリズム感、スタンダードに平凡な解釈を許さない姿勢に唸らされます。
DIf I Should Lose You リーダーのミルトが美しいフレーズを聴かせるバラッド。8分ほどの若干長い演奏ですが、だるさはありません。スロー・テンポでじっくり「溜め」を作り、途中からスムーズにミドル・テンポに乗り換えるところは職人芸の域に達しています。ピーターソンはこの日調子が良かったのか、やや前のめり気味にフレーズを繰り出しており、破壊する直前で踏みとどまっています。この辺りの間合いもさすが。最後にミルトがメロディーへ戻る部分など、あまりに切り返しが見事で「あっ!」と言いそうになりました。

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