これぞ4ビートジャズの金字塔的アルバムだ。捨て曲いっさい無し!それにしてもメンバーがすごい。当時のジャズ界の代表選手がそろった、しかも各人の演奏が名演ときている。
まずマイルスのプレイは言うに及ばず、セロニアス・モンクの天才的ソロピアノ、ミルト・ジャクソンのブルージーなプレイ。リズム隊も堅実なプレイを繰り広げている。誰もケチをつけようが無い最強無敵のアルバムだー!
世にクリスマス・セッションの通称で知られている名盤。何はともあれ1曲目のタイトル曲が注目です。マイルスのクールで思索的なソロ、M・ジャクソンの瑞々しいアドリブも素晴らしい。これだけでも一定の水準以上と言えるのですが、続くモンクのパフォーマンスはそれをさらに超えていて、最初聴いたときは驚きました。鍵盤の上で指を適当に遊ばせているだけ(?)のような、何ともジャズっぽくないフレーズが淡々と続くのですが、それらが一つづつ積み重なっていくに従い次第に見えてくるのが、異様に構成力に富み、ユーモアに溢れ、かつ常套句を排したソロの”完璧”さ。それはあたかも、彼のパートだけで独立した一つの作品と言える程で、モンクがしばしば天才云々と言われている理由の一端が判ったような気がしました。他に、若きロリンズを擁した「Oleo」等も隙の無い充実の演奏です。 |