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  Radiance

2002年に行なわれた日本ソロ・ツアーから収録した2枚組ライブ盤。名盤『ザ・ケルン・コンサート』的なフリー・インプロによる楽曲とスタンダード曲を収録。
この1時間20分の2枚組アルバムのためにソロのライヴ形式に戻ったキース・ジャレットは、絶好調だ。本作品は2002年に3日を開けて2晩、大阪と東京で録音されたが、2005年になるまで発表されなかったもの。ここでジャレットは事前の計画なしに、録音を3つ行った。それでもエネルギーを自分とその手に移動させて、哲学的、そして物理的な要素がひとつになった場合にのみ見られる域に達している。リスキーな方法だが、彼の40年に渡るキャリアの中で、もっともインスパイアされてチャレンジ精神に満ちたアルバムのひとつとなっている。普段のジャレットの音楽コンセプトは、クラシックとジャズ、アバンギャルド、そしてダイナミックでメロディアスなアイデアをひとつに収めるところにある。このアルバムの静かなパートの大半でさえも、エネルギーのレベルは弱まることがなく、このパフォーマンスは音符と音符の間も、音符そのものと同様に濃密で重要なのだと証明している。「Part 6」のような微妙な一節から、もっと耳障りな作品「Part 7」まで、ジャレットは彼本人だけでなく聞き手も照らし出すような旅に誘ってくれるようだ。この神々しくて頑固な部分と柔軟性をあわせ持ち、感情を引きだしてくれる音楽が、内なる使命を常に負い続けるミュージシャンから送り出される。昔からのファンはこのパフォーマンスに心躍らせ、先入観のない新しい聞き手はキース・ジャレットの才能と妥協することのないビジョンに驚愕することだろう。
Disc:1
1. Radiance Part 1
2. Radiance Part 2
3. Radiance Part 3
4. Radiance Part 4
5. Radiance Part 5
6. Radiance Part 6
7. Radiance Part 7
8. Radiance Part 8
9. Radiance Part 9

Disc:2
1. Radiance Part 10
2. Radiance Part 11
3. Radiance Part 12
4. Radiance Part 13
5. Radiance Part 14
6. Radiance Part 15
7. Radiance Part 16
8. Radiance Part 17

 

Keith Jarrett (p)

live in Osaka, Japan,
October 27, 2002

一度で良いからキースのソロが生で聴きたくて、大阪までこの日は新幹線で(午前中仕事)向かい、日帰りで九州に帰る強行スケジュールでした。しかし、寒く風邪をひいた人が多かったこの日、咳のあまりの多さにキースが演奏を中断した時はみんな凍り付きました。しかし、「今のうちに咳をどうぞ」とユーモアを交えて流して(観客は咳で応えて)別のインプロを~~弾きはじめて、それが中断前とは全く違う演奏だったのは、当然とはいえ感動しました。時に前衛的に、時に天から音が降ってくるような美しさをもって流れるピアノの音にわざわざ九州から来て良かったと思いました。アンコールも数回ありましたが、感動と、新幹線の最終に間に合わないかもという不安で、落ち着いて聞けなかった私にとってこのCDは本当に贈り~~物です。Thank you, Keith. この夜が本当に永遠になったのです。
2002年10月27日大阪(Part 1-13)と2002年10月30日東京(Part 14-17)のライヴ録音。ECM1960/61。ソロ・ピアノ故に過去のソロ・ピアノ・ライヴを期待してしまうファンも多いだろうが、ここでのキースははっきり言って別物である。僕の率直な感想は、アーノルド・シェーンベルグやベーラ・バルトークのピアノ作品。そしてピエール・プレーズの第二ソナタの延長上に自らを置いて創り出しているような感覚を覚えた。所謂12音階的なアプローチが随所にある。この後の2005年9月26日のニューヨーク・カーネギー・ホールでのコンサートを収めた『The Carnegie Hall Concert』と比較するともの凄く現代音楽的である。そんな自分の新しい世界を描こうとする彼を好きか嫌いかでこのアルバムの評価は分かれてしまうと思う。
これから険しい山に登ります。途中休憩もありますが、かなりキツいので準備体操をしっかりして、初心者の方は無理をしないで、苦しかったら途中でリタイヤして下さい。三曲目毎に、大体甘い美メロの給水所がありますが、体調が万全でない方はくれぐれもご注意ください。keithのsolo に慣れていらっしゃる方なら、始めの苦しみを乗り越えて次なる境地へ、そして更なる高みへと、2cdたっぷり誘われる事と思います。初心者の方で不快に思われた方は、出来れば売らずに3、4年寝かせてまた聴かれたらいかがでしょう。その間に、過去のkeithのsoloの諸作を色々聴かれる事をお勧めします。paris、vienna、la scala辺りでしょうか。radianceは名山です。山は逃げません。ただそこにあります。

 

 

 

 

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