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  Paris Concert (Live)

1988年10月17日パリ、Salle Pleyelでのソロ・ビアノ・ライブ。前作のソロ・ピアノが1987年4月11日東京サントリー・ホールでのライブであるからその1年6ヶ月後の演奏と言う事になる。演奏日をそのままタイトルにした表題曲のそこはかとない哀しさが素晴らしい。バッハのパルティータを思い浮かべるその旋律は、それでもやはりキース自身のピアニズムだ。このアルバムのもう一つの特徴はめずらしくも他人の曲をソロで取り上げている事。ラス・フリーマンの2曲目がそれだ。しかも最後にはブルースまでやっている。どうしてしまったのであろう・・・。不思議な心理状態である。
キースがバッハの曲に関心を示していた頃の演奏だからでしょうか、本作の1曲目の冒頭はバッハを思わせ、以後曲の均衡・構成に重きをおいた演奏が展開されます。パリの街に溶け込んでいくような旋律はもの悲しさを感じさせますが、美しいの一言につきます。特に1曲目のラスト数分の静謐さは筆舌に尽くしがたい素晴しさです。2曲目は他人の小品の演奏ですが、1曲目の最後の部分の続きのような、静けさの中に美しさを漂わせる類稀な名演です。3曲目はキースのインプロビゼーションなのか否か不明ですが、曲名どおりブルース・フレーバーにあふれ、演奏にぐいぐい引き込まれます。私はこのSHM−CDエディションでより明晰になった静と動の対比が織りなす本作の奥深さに改めて感銘を受けました。キースの長尺のピアノ・ソロを含む作品として現時点では、私は70年代のものの次に本作、それもこのエディションを推薦します。
1. October 17, 1988
2. The Wind
3. Blues

Keith Jarrett (p)

 

"Salle Pleyel", Paris, France,
October 17, 1988

スタンダーズもケルンも素晴しいのですが、ご多分に漏れずあの呻き声がダメで、クリエイティブなのは重々判っていましたし、とてつもなく美しいのもうなずけるのですが、今ひとつ触手が動きませんでした。そして試しに聴いたparis concert。クラシックは詳しくないのですが、心が震えました。そうなると呻き声も気になりません。惚れたという事ですね。暗く重い出だしなのですが、引き込まれます。 海の底を這いずり回る様なkeithのピアノ。そして段々海面に近づいて少しずつ日が射してきます。このカタルシス。心に溜まりに溜まった毒素が浄化された様な爽快な気持ちです。後の二曲は、即興演奏の余韻を楽しむ為のkeithの心遣いだと思います。 抹茶の後の和菓子の様に。

 

 

 

 

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