CD-エキストラとして登場した没後30年特別アルバム。各ミュージシャンたちのインタビューなど内容は充実。「ブルー・トレイン」「レイジー・バード」の別テイクなどはファンにはたまらない。新しく息を吹き込まれ生き返った歴史的名盤。楽しみ方はさまざま。
CDエキストラの中にコルトレーン情報が満載。(残念ならが全て英語ですが)VIDEO映像もありますよ。(多分どこかで既に観ている人が多いと思いますが、入っているだけで嬉しい)ミュージシャンのインタビュー、長々としたエッセー等充実しています。それに画面のデザインがかっこいい!ただし、マックOS10には対応していませんでした。
コルトレーンがブルーノートに残した唯一のリーダーアルバム。まずジャケットが良い。フィリー・リー・ジョーンズとポール・チェンバースという強力なリズムセクションに支えられてコルトレーン、モーガン、フラーという3管がこれでもかという演奏を繰り広げてます。リー・モーガンはこの時弱冠19才、カーティス・フラーは22才。この若さでこんな演奏ができるなんて凄いとか言いようがありません。もちろんコルトレーンの演奏は文句なく素晴らしい。ヴァンゲルダーがリマスターした録音も秀逸です。但し、個人的には別テイクのボーナストラックは必要無く感じます。
マイルス・デイビスのオリジナル・クインテットが一時解散し、セロニアス・モンクのコンボに参加後の、成長著しいコルトレーンの姿を記録した貴重なアルバムである。ブルーノート唯一のリーダー作でもある本作は、サイドメンが充実し、3管編成の典型的なハード・バップに仕上がっている。曖昧なフレーズもなくなりバリバリと吹きまくるトレーンは、すでに東海岸の代表的なテナー・サックス奏者に成長し、自信に満ちたプレイを見せている。ブルー・トレインの単純なテーマからソロに入って一転、うねるようなアドリブで自在にブルースを音の織物にしていくコルトレーンの楽想は素晴らしく、58年のソウル・トレインと並ぶ50年代の金字塔であり、コルトレーン飛躍の記念碑アルバムとして絶対に欠かす事が出来ない。弱冠二十歳に満たない天才トランペッター、リー・モーガンも溌剌としたバイタルなプレイを聴かせ、カーティス・フラーが加わったフロント・ラインは重厚でアンサンブル的にも優れている。ジャケット・デザインがブルーノートらしく、かっこよく決まっている点も魅力だ。この後、再びマイルスのコンボに加入し、比類なきセクステットにおいてモード・ジャズの極点を目指し「マイルストーンズ」「カインド・オブ・ブルー」の吹込みへと続くのである。 |