ヴィブラフォン奏者。インディアナ州アンダーソン出身。レッド・ノーヴォが始めた4本マレット奏法をより高度に開拓・確立させた現代ヴィブラフォン奏法のイノヴェーター。彼が開発して世界中に広めたダンプニング奏法はジャンルを超えて今日のヴィブラフォン、マリンバの奏者や音楽に影響を与え、ヴィブラフォンがコード楽器としてピアノと比べても遜色なく同じレベルで演奏(独奏)出来る事を立証させた。また、一般にバートン・グリップと呼ばれるマレットの持ち方を確立したことでも知られている。 ゲイリー・バートンは常に時代の息吹をキャッチして表現するコンテンポラリーな音楽家として人気があり、今までに6回のグラミー賞を受けている。ゲイリー・バートンは音楽一家に育った。幼い頃からピアノを始め6歳からマリンバとヴィブラフォンで最初はクラシックの小品やポピュラーソングを演奏していた。8歳でピアニストとしてステージで演奏。またタップダンスも行い兄弟(クラリネットとベース)で編成したショーバンドは年間100回程度のギグを行っていた。13歳の時にジャズに開眼しインディアナ大学で開かれたスタン・ケントンのサマーバンド・キャンプに参加した事が切っ掛けとなりジャズミュージシャンの道を歩む事になる。高校を卒業する頃にはカントリー・ギタリストのハンク・ガーランドと出会いガーランドのアルバム「Jazz Winds from a New Direction」に参加。また同時にボストンのバークリー音楽大学(当時は音楽院)に進む。在学中にカントリー界の大御所チェット・アトキンスの紹介で米RCAレコードの専属アーチストとなりニューヨークへ移る。2002年、30年に及ぶバークリー音楽大学での役職にピリオドを打ちボストンからフロリダに移り、精力的な演奏活動を世界中で行っている。