地味ーなピアニスト、デユーーク・ジョーダンのスティープルチェース盤である。一般には、「Flight To Denmark」が名盤の誉れ高いが、私は、このアルバムの方が好きである。決して手数が多くない、大向こう受けのしないピアノだが、#1「サブウェイ・イン」に始まり#3「ブルー・モンク」#4の表題曲「トゥー・ラブズ」と、表情豊かに弾きこなしてゆく。#9「エンブレイサブル・ユー」の美しさはどうだ。とどめは、最後の「ジョ−ドゥ」である。どの曲も耳に残る珠玉の名盤となっている。ジャズピアノの入門版としても最適である。