ハードバップ傑作!BLUE NOTE 4075番。DUKE PEARSON も参加しての彼の名曲"SAY YOU'RE MINE"、ワルツ "HELLO BRIGHT SUNFLOWER"、バリトンが効いてる "EACH TIME I THINK OF YOU"、ドラムがかっこいい躍動感あふれる"CUTE"などおススメ。トランペッター、ドナルド・バードの61年、ブルーノートで7作目。
イングルウッドのヴァン・ゲルダー・スタジオで1961年5月2日に録音された本作は、ドナルド・バードにとって7枚目のリーダーアルバムで、バリトン・サックスのペッパー・アダムスとの双頭のレギュラーグループから、ドラムをフィリー・ジョー・ジョーンズにチェンジして作りあげたものである。そのためなのか、フィリー・ジョーの素晴らしいドラミングがいたるところで聴けるのも本作の魅力となっていて(なかでもブラッシュワークが聴きどころ!)、親しみやすく大衆受けする曲が並んでいながら、ベテランジャズファンをもうならせる仕上がりになっている。ここにヴァン・ゲルダー・マジックが加わることにより、オーディオ的な音の魅力は増幅されるのだが、ミュージック・マターズの本盤はさらに空間の拡がり感を鮮やかに描き出しており、伸びやかで楽しげな演奏がより活き活きと聴こえる印象となっている。 編成はバード、アダムスの2管にリズムセクションを加えたクインテットで、フィリー・ジョーとともに小気味よいアクセントを加えるピアニストのデューク・ピアソン、淡々とビートを刻むベースのレイモン・ジャクソンが、アルバム全体を通して楽しくファンキーな演奏を繰り広げる。なお、本作では、開放的で思いきりの良い吹きっぷり(そして知的)が特徴のドナルド・バードが珍しくミュートを多用しており、この太く甘い音色(マイルス・デイヴィスのミュートとはまったく異なる)をいかにそれらしく再生するのかが、実は本盤の隠れたオーディオ的な課題なのではと思っている次第である。
w./ペッパー・アダムス(bs)、デューク・ピアソン(p)、レイモン・ジャクソン(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)//61年録音。彼のブルーノートでの7枚目のアルバム。ドナルド・バードのトランペット、ペッパー・アダムスのバリトンが最高にかっこいいハードバップ”Each Time I Think Of You”、”The Cat Walk”、フィリー・ジョーのドラムが爆発する”Cute”などオススメ。ハードバップが好きな方には間違いない一枚 |