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  Prime Time

パブロ・レーベル30周年企画《ヘリテッジ・オブ・ジャズ~パブロ40》の1枚。のちにクインシー・ジョーンズもカヴァーした「ヤ・ガッタ・トライ」など,ベイシーの十八番ナンバーがズラリ。
パブロ時代に限っても、ベイシーで他に買うべき名盤はいっぱいあります。"Jada"や"You Gotta Try"は名曲ですが・・・この曲のために買うか?はあなたのベイシー好きの程度で判断してください。ちなみにエレベが跳ねている"Bundle O' Funk"は珍品です。なんでか、その名の通りファンクに挑戦しています。はっきり言って、変。アルバムの中でも浮いています。時代かなあ。
1. Prime Time
2. Bundle O'Funk
3. Sweet Georgia Brown
4. Featherweight
5. Reachin' Out
6. Ja-Da
7. The Great Debate
8. Ya Gotta Try

Count Basie (p),
Freddie Green (gt,shaker),
John Duke (b),
Butch Miles (dr),
Lyn Biviano, Bobby Mitchel, Sonny Cohn, Pete Minger (tp),
Al Grey, Curtis Fuller, Mel Wanzo (tb),
Bill Hughes (btb), Bobby Plater, Danny Turner (as,fl),
Jimmy Forest (ts), Eric Dixon (ts,fl), Charlie Fawlkes (bs),
Reinie Press (el-b on 2), Nat Pierce (p on 8)

 

San West Studio, LA, Jan 18 - 20, 1977

1976年8月、カリフォルニア州アナハイムのディズニーランドに出演中だったベイシーは心臓の疾患による胸の痛みを訴え、そのまま入院してしまいました。バンドは長年ベイシーのサブピアニストであった Nat Pierce をベイシー不在の間の臨時リーダーに据え(公演によっては Joe Williams (vo)、Clark Terry (tp) もリーダーを務めたようです。)、ツアーを継続しました。結局ベイシーの復帰は年明けの1977年1月6日を待たねばならず(恐ろしく早いと思いますが)、その間バンド、とりわけ Nat Pierce は大変だったのではないでしょうか。なにしろベイシーを聴きにきたお客さんの前で“あの”カウント・ベイシーの代打を務めなければいけなかったのですから。素人には想像もできないプレッシャーであったろうと思います。リーダーの復帰からほとんど間をおかずに行われた本アルバムの録音では、自分が不在の間、代打を務めたサブピアニストに対してベイシーは1曲代わりに弾くことを許し、なおかつレコードのクレジットにも記載するというかたちで感謝の意を表します。なんとも美談ではありませんか。そんな話を知ってか知らずか、Nat Pierce がピアノを弾いた Ya Gotta Try はよく日本のアマチュアバンドが好んで演奏しています。ただ、Chris Sheridan 作の大著、Count Basie A Bio-Discography によるとスタジオ録音でベイシーがサブピアニストに弾かせるということは結構あったらしく、アルバムジャケットの記載にはありませんが、Warm Breeze に収録されている Satin Doll はベイシーの死後にバンドのピアニストを務める Tee Carson がピアノを弾いているそうです。Ya Gotta Try の美談の陰に隠れがちですが、その他の曲もなかなか興味深い曲が並んでいます。ライブの定番になる Sweet Georgia Brown、Ja-Da、心地よいミディアムテンポの Reachin' Out、Prime Time、そして極めつけはベイシーご乱心かと一瞬耳を疑う Bandle 'O Funk!!いかにもなファンクビートに聴き慣れないエレクトリックベースが絡み、Freddie Green がギターをシェイカーに持ち替えて本業並みに堅実なビートを刻む!!なんとも場違いな印象が否めませんが、ファンクビートの曲自体は Live In Japan '78 で聴ける Left Hand Funk ( Left Hand Corner ) が '75年頃から結構頻繁に演奏されており、'76年の来日公演でも演奏されたそうです。ライブではメンバーのフィーチャー曲と同じ感覚でファンクコーナーが設けられていたのかもしれませんね。なおこのアルバムは1977年の第20回グラミー賞(Best Jazz Performance By A Big Band)を受賞しており、一曲一曲の演奏のクオリティも非常に高いとは思うのですが、アルバム全体の印象としては前々作 Basie Big Band に劣ってしまいます。やはりライブで採り上げられた曲数の差でしょうか・・・?

 

 

 

 

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