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  Atomic Basie

 

Full Album   

興奮と感情のたかまりに毛を逆立てて、この1958年のアルバムは、カウント・ベイシーの"ニュー・テスタメント"・ビッグ・バンドの極上の成果を味わうことのできる一枚となっている。1930年代の彼の"オールド・テスタメント"・ビッグ・バンドは、レスター・ヤングやハーシェル・エヴァンズ、ディッキー・ウェルズそしてバック・クレイトンといったスター達と演奏し、ブルースに浸りきった、ストレートに4/4拍子のカンザス・シティ・スウィングを完成させた。一方、この1950年代のバンドは、ブルースにその基礎を置きながらも、より野心的な作曲、よりダイナミックな音を目指し、よりモダンな展開を果たした。ずっと同じなのは唯一、フレディー・グリーンのしっかり根をおろしたリズム・ギターだけである。いつものように、ベイシーは、様々な力強く闊歩する表現を深く掘り起し、それぞれ別に支払わなければならないのだといわんばかりに、一音一音選んでゆく。ベイシーの筆頭作曲家であり編曲家であるニール・ヘフティは、ミュージシャン一人一人の力量を完璧に把握している。彼のアレンジメントはアップ・チューンでは力をみなぎらせて輝き、もっとゆっくりなチューンでは、ヴィヴィッドでエキゾティックなムードをかもしだす。買いかぶられることもなく、いつもクレバーで革新的である。肉厚なテナー、エディー・"ロックジョウ"・デイヴィスは、比較的短い間しかこのバンドに所属していなかったが、非常に評価の高い、なくてはならないソロで貢献している。ベン・ウェブスターの最盛期の柔らかさを思い出させ、キーキーブーブー喉をうならせ、まるでR&Bマンみたいだ。
1. The Kid From Red Bank
2. Duet
3. After Supper
4. Flight Of The Foo Birds
5. Double - O
6. Teddy The Toad
7. Whirly - Bird
8. Midnite Blue
9. Spanky
10. Fantail
11. Li'l Darlin'
12. Silks And Satins
13. Sleepwalker Serenade
14. The Late Late Show
15. How Can You Lose?
16. Five O' Clock In The Morning
17. Whirly - Bird
18. Cute
19. Thou Swell
20. Five O' Clock In The Moring

Count Basie (p),
Freddie Green (gt),
Eddie Jones (b),
Sonny Payne (dr),
Snooky Young, Thad Jones, Wendell Cully, Joe Newman (tp),
Al Grey, Henry Coker, Benny Powell (tb),
Frank Foster, Eddie "Lockjaw" Davis (ts),
Marshal Royal, Frank Wess (as), Charlie Fawlkes (bs),
Joe Williams (vo)

 

Capitol Studio, NYC, Oct 21, 1957 (1,2,4-8,11-14,*12-*14)
Capitol Studio, NYC, Oct 22, 1957 (3,9,10,15,16)

ニール・ヘフティをアレンジャーに迎えた58年の作品。ベイシーのピアノをメインに置いたアップ・テンポの"The Kid From Red Bank"から、人気曲"Flight Of The Foo Birds"、超スローテンポの"Li'l Darlin'"まで、親しみやすい小品の揃った傑作アルバム。できれば"Lil' Darlin'"が最後になるように、ボーナス・トラックのないCDで聴きたい。続けて発表された、同じくヘフティ編曲の58年のアルバム"Basie Plays Hefti"も傑作。個人的にはこっちの方が好きなんだが、なぜかCD化されない・・・LPで見かけたら是非聴いてください。
ホーンが弾けまくる“THE KID FROM RED BANK”から「超しっとり」でムード満点な“LI'L DARLIN'”まで、モダン・ベイシーの魅力を味わい尽くせる一枚です。特にお奨めは“FLIGHT OF THE FOO BIRDS”と“TEDDY THE TOAD”。前者は軽妙なSaxソロが、後者はちょっととぼけたトロンボーンのソリが聴きどころです。ベイシーはビッグ・バンドのレパートリーとしてもメジャーなものが多いですが、これは特にアマ・オケの音源としては欠かせない1枚のようです。
1957年、ベイシーは大手キャピトルレコード傘下の Roulette レーベルへ移籍。それと時を同じくして、腕は確かなものの素行に問題があったといわれる Reunald Jones (tp) に代わって、不世出のリードトランペッター、Snooky Young が加入。ルーレットレーベルとの契約期間と Snooky Young の在籍期間はほぼ一致し、この期間はアトミック・バンド時代と呼ばれベイシーの長いキャリアでも Lester Young (ts) らのスタープレイヤーを擁した’30年代と並んで第二の黄金時代といわれています。その黄金時代の幕開けを飾る、アトミックバンドの由来にもなった一枚。原題は "Basie" とそっけないものですが、あまりに印象的なジャケットのため一般的には通称の "Atomic Basie" のほうが定着しています。全曲 Woody Herman 楽団でトランペッター/アレンジャーとして活躍した Neal Hefti のペンによるもの。'51年のバンド再結成直後から採用されていた Hefti のアレンジはカンサスシティ時代からのベイシーバンドの持ち味を生かつつモダンな味付けをきかせたもので、従来のスタイルからモダンビッグバンドへの軌道修正を狙っていたベイシーの思惑とぴったりだったのでしょう。メロディはポップでこのアルバムの曲目は "Splanky"、"Whirly-Bird"、"Li'l Darlin'"など後々まで演奏される優れたものが多く、アトミックバンド門出の記念碑的アルバム。ちなみに、近年再発されたCDは、
1.オリジナルアルバムどおりの曲数 (1-11)
2.オリジナルアルバム+同日の録音完全版 (1-16)
3.オリジナルアルバム+同日の録音+Everyday I Have The Blues から2曲+Sessions, Live全曲 (1-11,*12-*22)の3パターンがあり、
購入の際には曲目の吟味が必要です。オススメは何といっても3のパターン一番曲数が多いというのもさることながら、
これまでCDでは未発売だった隠れた名盤 Sessions,Live の全曲(残念ながらWhirly-Bird はイントロがカットされています。)が収められています。

 

 

 

 

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