Full Album
マーク・ジョンソン&パット・ラバーバラを擁するビル・エヴァンス・トリオは、エヴァンスが率いた生涯最後のトリオであり、3者のコンビネーションの素晴らしさはスコット・ラファロがいた時代に匹敵するとまでいわれている。それを証明するのが80年のキーストン・コーナー・ライヴ盤であり、79年11月26日にパリのレスパス・カルダンで収録されたパリ・コンサートの実況盤、つまり本作ということになる。パリ・コンサートのライヴ盤はエヴァンスの死後、2枚に分けて発売された。これは第2集だが、同じ時の演奏を単純に2分割しただけなので、2枚の間にグレイドの差はない。音源はラジオ・フランス所有の放送用録音。相手の意図を察して絶妙なサポートをみせるジョンソン&ラバーバラを得たことによって、エヴァンスは自由気ままにみずからのインスピレーションを具体化していく。どの曲も素晴らしいが、特に17分に及ぶ<6>は得意中の得意曲であり、本作のハイライトといっていいだろう。ジャケットに使われているアンリ・カルチェ・ブレッソンの絵も美しい。
1.Re: Person I Knew 2.Gary's Theme 3.Letter to Evan 4.34 Skidoo 5.Laurie 6.Nardis 7.Interview
Bill Evans (p) Marc Johnson (b -1/7) Joe LaBarbera (d -1/7)
Paris, France, November 26, 1979