「ア・シンプル・マター・オヴ・コンヴィクション (1)」
最初からブロック・コードのエヴァンス節炸裂!いきなりエヴァンスの世界にスッポリと包まれます。ゴメスの低音を効かせたソロも良く、エヴァンスとマンのバースも緊張感があります。別格でちょっと浸りたい91点です。
「ステラ・バイ・スターライト (2)」
エディー・ゴメスがベース・ソロを聴かせます。そして、このアルバム中最高のパフォーマンスを見せます。いいぞ!その調子!頼むぞ!やはりチャック・イスラエルよりだいぶいいです。エヴァンスのハーモニーとメロディーが美しく合体した官能美と、ゴメスの将来性に、いつまでも浸っていたい92点です。
「アンレス・イッツ・ユー(3)」
テーマではゴメスのベースとマンのドラムがとてもイー感じでエヴァンスを包み込みます。このトリオはいいなー。エヴァンスのソロがというより三人のチーム・プレイがお洒落で格好良く87点です。
「ローラ (4)」
スイング時代にバラードとしてよく唄われた曲ですが、ここではミディアム・テンポで演奏されます。気分は少しオールド・ファッションに傾きます。ちょっといい86点です。
「マイ・メランコリー・ベイビー (5)」
これも古いスタンダードです。ブロック・コードで魅了するエヴァンスのピアノ、男らしい大人の余裕を感じさせるマンのドラム、細かい音符をテンポよく繰り出すゴメスのベース、三者三様の魅力を発揮して、別格直前の89点です。
「アイム・ゲッティング・センチメンタル・オーヴァー・ユー (6)」
トミー・ドーシーの切ないトロンボーンで有名な曲ですが、別格のエヴァンス・ミュージックとなり、90点です。
「スター・アイズ (7)」
エヴァンスはフツーに良くて、マンのドラムは唸りたくなるような巧みさで、ゴメスは非凡さを見せてくれます。お洒落で格好いい87点です。
「オンリー・チャイルド(8)」
初めて静かな曲となります。エヴァンスが一人で出て、やがてゴメスとマンが加わります。いつもならスーッとエヴァンスの世界に吸い込まれて行くタイプの曲なのですが、これは中に入らせてくれません。ゴメスにもマンにも文句をつける所はありません。エヴァンスのどこがどう違うのでしょうか。別格直前の89点です。
「ジーズ・シングス・コールド・チェンジズ(9)」
これも三者が一体となった演奏です。ゴメスの2倍速、3倍速のソロは、ラファロの後継者を思わせ、マンのドラミングの巧みさには唸らされます。エヴァンスのピアノには官能の香りが僅かに漂い、お洒落で格好よく気品すら感じさせる88点です。