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Art Pepper Meets the Rhythm Section
Full Album
あまりジャズに親しみのない人は、白人ジャズ、黒人ジャズという言い方に、差別的なニュアンスを感じるかもしれない。しかしそれは誤解で、現実に演奏する人種により出てくるサウンドに顕著な違いがあることから、慣習的に行われている区別なのだ。 アート・ペッパーは、代表的な白人アルト奏者である。しかし、単に白人的な薄口で淡白なサウンドではなく、黒人ジャズにも通じる粘りのある表現ができる、優れた演奏者なのだ。そのペッパーが、全員黒人であるマイルス・デイヴィスのサイドマンたちと共演したのが、このアルバムである。当代一流のメンバーたちを相手に、臨時編成のバンドとは思えない、完成された演奏を見せている。 また、このアルバムは録音が優れているところから、オーディオファンが必ず持っていることでも有名だ。
1
YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO
2
RED PEPPER BLUES
3
IMAGINATION
4
WALTZ ME BLUES
5
STRAIGHT LIFE
6
JAZZ ME BLUES
7
TIN TIN DEO
8
STAR EYES
9
BIRKS WORKS
10
THE MAN I LOVE
ART PEPPER as
RED GARLAND p
PAUL CHAMBERS b
PHILLY JOE JONES ds
Recorded in Jan 1957
恐らく衆目の一致するArt Pepperの名盤であり、アルトサックス史上最高の演奏でもある。兎に角美しい、よくスィングしている、熱っぽい、等々のジャズの真髄がここに結実している。その後のテープ倉庫の調査でも、この関連の残り録音は無いそうである。正にワンテイクで全部を仕上げたという、即興音楽としてのジャズの典型を地で行っている。「Art Pepperとしては、これが久し振りの録音で、しかも相手は当時絶好調の3人ときたので、自信が持てなくて不安のうちに録音を始めた」、という訳知り風のウラ話を聴かされた人が居るかもしれないが、全くのウソである。この前後を調べると判るとおり、名作Modern Artを録音した勢いがついた絶好調の時期なのだ。当時のマイルスの、All American rhythm sectionといわれたRED GARLAND、PAUL CHAMBERS、PHILLY JOE JONESという3人の共演を得て、実に伸び伸びとやっている。その3人も、この巨人Art Pepperに触発されてか、最高の出来。発売されて50年経つとレコードの著作権は消滅して、誰でも出せるようになる。このCDはその類のもので、つまりは海賊盤。最近ジャズの世界ではこの動きが顕著で、欧州の名もないレーベルが盛んにジャズの名盤を復刻するようになった。そしてこのCDである。ジャズファンならば知らない人のない名盤である。ジャズの師匠に勧められて恐る恐る購入しましたが、聴いてビックリ!!!もの凄い音質です。普通の国内盤のCD、ビクターが以前鳴り物入りで出したXRCD、OJC盤などと聴き比べましたが、このCDの圧勝です。「今までの復刻盤はいったいなんなんだーっ」と思わず絶叫したくなるほどの凄い音。コッテコテの音作りをするRVGと対照的に、自然でやや乾いた音を持ち味とするロイ・デュナンの録音が最高の形で結実している。特にフィリー・ジョーのドラムスの音は鳥肌ものです。ドラムスが歌ってます!おそらく今までの復刻中最高の音でしょう。悪趣味なジャケ写真にビビってはいけません(笑)。ジャズファンで、オーディオにこだわりがあって、よりよい音に興味がある人は絶対に買ったほうがよいでしょう。なお、曲目は「Meets the Rhythm Section」の分だけではなく、もう1枚「Marty Paich 4 feat. A.Pepper」(TAMPA)の復刻も全曲カップリングされています。つまり2 IN 1のCDでお徳用盤ですが、TAMPA盤のほうは音質が若干落ちるので、オマケということで納得しましょう。このレヴューはESSENTIAL JAZZ CLASSICS盤 ASIN: B0011HF5UG に対してのみ書かれたものです。AMAZONの怠慢により、同じ内容の他のCDにも流用されていますが、それらには全く関係ありません。
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