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  Ahmad's Blues

 

Full Album   

ジャズ史上最もユニークなピアノ・トリオのひとつだと思います。特にベーシストのイスラエル・クロスビーがいなかったらこのサウンドは成立しなかったでしょう。随所に散りばめられた「キメ」から成る非常にシンプルなサウンドですが、その中に秘められた独特のユーモアと都会的なセンスがこのトリオの身上です。やみくもに吠えたくることがジャズだと思っている人には無価値に感じられるかも知れませんが、クラシックの世界でも有能なプレーヤーがそうであるように、ここには多くの制約の隙間を縫った独自の即興性が息づいています。このアルバムは所謂お買い得盤ですが、これと「バット・ノット・フォー・ミー」を聴けば、だいたいこのトリオのコンセプトが分かると思います。

 

1. Ahmad's Blues
2. It Could Happen To You
3. I Wish I Knew
4. Autumn Leaves
5. Stompin' At The Savoy
6. Cheek To Cheek
7. The Girl Next Doo
8. Secret Love
9. Squatty Roo
10. Taboo
11. Autumn In New York (Live
12. A Gal In Calico
13. That's All
14. Should I?
15. Seleritus
16. Let's Fall In Love

Ahmad Jamal (piano);
Israel Crosby (bass);
Vernel Fournier (drums)

 

Recorded 1958.09

マイルス・デイビスが賞賛したピアニストとして名高いジャマルの演奏は、随所に素晴らしいテクニックを聴かせてくれるものの、決して技術に走らずあくまでグループ全体の音を重視している。このピアノトリオアルバムも例外ではなく、オスカー・ピーターソンのよう弾きまくる演奏とは対照的に(もちろんピーターソンを批判するわけではなく彼の演奏も素晴らしいが)、あくまでトリオとしての演奏、表現にこだわったものだ。1958年にこのような演奏形態は他のアーティストの作品にはあまり見られず、当時としては斬新だったと思われる。マイルスは姉のドロシーにこのピアニストについて知らされ、ノックアウトされたと評している。軽やかなタッチや選曲などに惚れ惚れしたようだ。


楽曲への意識が特に表れているのがAhmad's Bluesで、ブルースと銘打っておきながら早くも12小節を無視している。ビバップでは余り聴かれなかった選曲も多い。ジャズピアノファンなら一度は聴いておきたいアルバム。

アーマッド・ジャマルといえば、シカゴでのライブ録音「At the Pershing」が有名です。そちらも勿論素晴らしいですが、同時期・同メンバーでのワシントンDCでのライブ録音である当盤は、「At the Pershing」に知名度では劣りますが、その内容は勝るとも劣りません。録音・雰囲気が本当に素晴らしく、50年代末のジャズ・クラブにタイム・スリップしたような感覚を味わえます。

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