Bill Evansの名盤「Montreux」の正に「2匹目のドジョウ」を狙っています、と広言するような標題ですが、レーベルがCTIですから、充分に考えた上でのことでしょう。でもそういう売り方とは関係なく、内容は素晴らしいので、評価も高い盤です。大きなライブ会場なのに、ここでのライブ盤は音もうまく録れていて、不思議です。エヴァンスのモントルーライブは1から3まである。ちなみに1、2はピアノトリオで、3はベースとのデュオとなっている。三作全部に参加しているのがベースのゴメスで、彼はエヴァンスと10年ほどつきあった。名作と誉れの高いモントルー1(正式にはBill Evans At The Montreux Jazz Festival)の二年後に録音された本作では、ドラムスがジャック・デジョネットからマーティ・モレルに替わっているが、決定的な違いはまず会場の雰囲気だと思う。1と同じくフランス語のメンバー紹介から始まるんだけど、マイクにノイズが大きくかぶったり、観客の嬌声らしきものも混じっていて、とってもくだけた雰囲気だ。